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注文住宅の建築期間はどれくらい?新築にかかる工期を状況別に解説

通常、建売住宅の建築にかかる期間は2か月~5ヶ月程度ですが、注文住宅の場合は綿密な打ち合わせをするため、多少工期は長くかかります。

そして注文住宅の建築期間を変動させる要因は、打ち合わせの頻度だけではありません。仕様の変更や特殊な工法を採用によって、必要な工期は変動します

本記事では注文住宅の建築にかかる期間と流れ、工期を短縮するためのポイントについて解説します。

※PRを含みます。

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「注文住宅=工期が長くなる」ではない

注文住宅は建築期間が長くなる、と考えている方が多いとようですが、必ずしもそうではありません。

工期は“工法の違い”によって最も影響されます。

特に、大手ハウスメーカーでも採用されている「鉄骨ユニット工法」は短期間で施工できる代表例として知られています。

工場生産で現場での組み立ては1日。天候の影響を受けずに家の枠組み、内部壁までが完成してしまうため、結果的に現場での施工期間が非常に短くなります。

反して、建物が複雑な構造をしていたり、木造以外の特殊な施工(RC造、地下車庫、鉄骨階段)があると工期は伸びやすくなります。

ただ、注文住宅を建てるとなると施主は仕様や工法に凝ってしまうため、住宅メーカーは工期を長く取っておくケースが多いです。

そのため「注文住宅=工期が長い」と直結するわけではないものの、基本的に長くなってしまうものだと理解しましょう。

いつまでに入居したい、という希望があれば早い段階でメーカー担当者に伝えておきましょう。お子様の入園・入学に合わせて3月入居できるかどうかや、今お住まいの賃貸住宅の契約更新期間など、様々な事情があると思います。

契約~施工期間~引き渡し予定日のスケジューリングは事前に確認してください。

木造の注文住宅は最短2ヶ月ほどで建築できる

一般的に木造の一戸建ては、“最短”2ヶ月程度で完成します。

平屋、2階建て住宅で単純な形状、さらに地盤改良も必要としない場合は最短の工期を実現しやすいでしょう。

一方、構造計算が必要な鉄骨やRC造であったり、SE工法のように木材でも強度や構造計算を必要とする工法を採用すると、工期が延びる可能性が高くなります。

 

以下、一戸建ての工法別の最短工期を表で紹介します。

工法最短工期目安
木造(在来軸組工法・枠組壁工法)2ヶ月~
木造(SE工法)3ヶ月~
木造+RC造(鉄筋コンクリート)3ヶ月~
木造+S造(鉄骨)3ヶ月~
RC造4ヶ月~
S造2ヶ月~

ココがポイント

  • 同じ木造でも在来軸組工法・枠組壁工法の方がSE工法より早くできる
  • 工法が混ざると取り合いが複雑になり工期が延びる
  • 木造(在来軸組工法・枠組壁工法とS造が比較的後期が短い

 

建築費用が高い=工期が長い

建築費用に比例して建築期間は長くなります。

建築費用が高いと、建築面積が大きかったり特殊な工法・材料を用いていたりするからです。

建築費用が1,000万円前後であれば2ヶ月程度、1,500万円前後なら3ヶ月程度というように、およそ500万円ごとに1ヶ月工期が長くなるのを目安にしましょう。

もちろん、住宅の大きさでなく材質や住宅部材にこだわったことで、単純に建築費用が高くなることもあるので、あくまで目安として考えましょう。

 

標準的な工期の流れ

家を建てる流れは以下の通りです。

家が建つまで

  1. 相談
  2. プランニング
  3. 契約
  4. 確認申請
  5. 着工
  6. 完成

上記の内、工期は5~6の着工から完成までの期間を指します。

着工から完成までの流れ

  1. 地盤改良(地鎮祭)
  2. 基礎工事
  3. 躯体工事
  4. 屋根工事
  5. 開口部材取り付け
  6. 電気・設備工事
  7. 内装・外装工事
  8. 完成

建築期間中、施主が特に何かすることはありませんが、施工手順や工期に関してはしっかりと把握しなければなりません。

詳しくはコチラの記事で紹介しています。

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新築を着工するにあたっては、着工前の建築確認申請(建築基準法に基づいて行う申請)を行い、建築基準法や条例に適合しているかの、行政によって確認が入ります。

さらに施工期間中、建物の面積・階数・自治体・によっては中間検査が実施される場合があります。ただし、2階建てや平屋の一般住宅であれば中間検査が省かれるため工期も短くなります。

ちなみに、建物が完成すると完了検査もあります。

新築は検査項目が多いですが、一般住宅であれば日数がかかる検査はないので安心してください。申請書類も建築士が代理で行ってくれることがほとんどです。

 

注文住宅の建築期間を短縮するための5つの方法

注文住宅の建築期間を短縮するために、意識しておくべき5つのポイントを紹介します。

 

1.標準仕様を大きく変更しない

壁紙や水回りやフローリングなどにおいて、各ハウスメーカー・工務店には得意とする標準の仕様があります。

標準仕様は発注から取り扱いまで、一定の流通ルートがあるため工事が滞ることがありません。

料金も安く設定されていることが多いので、工期を短くするだけでなく費用も安くしたいのであれば標準仕様を選ぶとよいでしょう。

ユニットバスではなく造作風呂にしたり、システムキッチンではなくオーダーメイドキッチン、リビングに段差を設けるダウンフロアなどなど、標準仕様ではない特殊な設計をすると工期が長くなります。

 

2.特殊な設計・工法を用いていない

半地下にして基礎部分を高く立ち上げていたり、鉄骨階段を搬入して取り付けたりすると必要な工程が増えるので工期が引き延ばされます。

また上述したように、木造だとしてもSE工法の場合は材料強度と構造計算が必要となるため、こちらも通常より長い工期を必要とします。

施工難度の高くない在来軸組工法や枠組壁工法(ツーバイフォー)を用いることで、工期が延びてしまうことを抑えられます。

 

3.打ち合わせで過度な都度変更をしない

建築前はもちろん建築中も、注文住宅では多くの打ち合わせを行います。

打ち合わせで都度変更・追加を行うと、場合によっては工事をストップすることもありえます。

施主の要望による工事の遅延は違約金にも関わる問題なので、こだわりすぎてしまう気持ちは分かりますが十分注意をしてください。

「やっぱりこっちが良かった・・・」とならないよう、打ち合わせの段階でしっかりとイメージしておくことが大切です。

 

4.工期が短いハウスメーカー・工務店を選ぶ

ハウスメーカー・工務店・建築事務所によって標準的な工期は変わります。

大手ハウスメーカーは職人との繋がりも多く、建材の受発注パイプも安定しているので2ヶ月~4ヶ月ほどの比較的短い工期で注文住宅を施工できます。

一方、中小規模の工務店はハウスメーカーより職人との繋がりが少なく、建材の供給も大きく秀でているわけでは無いので、工期としては3ヶ月~5ヶ月ほどを要するでしょう。

そして小規模の建築事務所は、限られた数の材木屋や馴染みの職人と仕事をしていることが多いので、工期は4ヶ月~半年ほどになります。

通常、ハウスメーカー > 工務店 > 建築事務所 の順に工期は遅くなります。

少しでも工期短縮を図りたいのであれば、ハウスメーカーや工務店を選ぶことをおすすめします。

 

5.引き渡しが遅れないよう取り決め・相談を行う

引き渡しが遅れたときの違約金など、工期に関する取り決めを行うことも大切です。

注文住宅の場合は、建築工事請負契約書によって着工~完成までの日数などが締結されていますが、いざ工期が遅れた場合の処置に関しては明確になっていないこともあります。

取り決めに関しては建築工事請負契約書で十分ですが、「今の家の引き渡しの関係で工期が遅れると本当に困る」ということを相談しておくことも大切です。

そもそも新居を購入する方のほとんどは今住んでいる家を引き払います。今の家と新居で2軒の住宅を維持するという方は多くありません。

建築中に施主が変更や追加をし過ぎたことによって、工期が遅れることも多くありますし、不足の事態で住宅部材が届かずに入居できないなどの事態も起こりえます。

あらかじめ工期に関して相談をしておくと、要望を実現した場合の工期の変動を細かく説明してくれるので工期に関するトラブルを無くせます。

もちろんハウスメーカーや工務店は工期厳守を当たり前としていますが、念のため口頭や文面で相談をしておくとよいでしょう。

 

まとめ:注文住宅の建築期間は長く見ておこう

理想の家に少しでも早く住みたいという気持ちは分かりますが、焦って工期短縮を図ってはいけません。

その瞬間にどれだけ時間や手間をかけたかによって、住宅の品質は決まります。

たとえ早く完成するとしても、仕様にこだわらずに好みに合っていない住宅になってしまっては注文住宅の意味がありません。

打ち合わせはじっくりと行い、工事は丁寧にしてもらうことが高品質な住宅の建築に繋がります。

そのために少しでも多くの工務店やハウスメーカーへ見積もりを依頼し、提案される工期や費用に満足のいくところと契約をするとよいでしょう。

 

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