「リフォーム=劣化した家の修理」と考えている方が多いと思いますが、今の時代はライフスタイル合わせたリフォームをすることが主流になっており、壊れていなくても高齢者が安心して暮らせるリフォームであったり家族構成が変化したことによるリフォームなど、環境の変化に合わせて暮らしやすい家に改築する方が増えています。
リフォームは15年~25年が目安と言われていますが、10年未満でも水回りのリフォームをする方が多いのも現実です。
目に見えない水回りの裏側では、水漏れや湿気によって木材の腐食や劣化が進んでいたり、特に湿気を好むシロアリ被害が出やすい場所でもあるため、リフォームの時期を逃してしまうと余計に修繕費用がかかってしまうので、なるべく早い段階でリフォームをするという意識が高まっていることが要因のひとつです。
ただし家の修繕というのはどうしても費用が掛かってしまうので、気軽にリフォームしようと決断するのは難しいと思います。
リフォームは予算に合わせて快適な暮らしを実現するためのものです。
この記事では、水回りに関するリフォームにはどのような種類があり、それぞれをどのように活用すると良いのかについて解説します。
失敗しないリフォームの基礎知識として必ず覚えておいてください。
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水回りのリフォームにはどんな種類が?
水回りのリフォームを分類するとキッチン、浴室、洗面所、トイレが挙げられます。これらは費用も異なり設計次第で使い勝手が大きく変わってくるので、それぞれについて見ていきたいと思います。
キッチン/相場:60〜500万円
キッチンは家の母艦でもあり、家事に従事する人にとっては最も長く居る場所かもしれません。そのため、特に女性の主婦の方はこだわりをもってキッチンを選ぶかと思います。
最も多く採用されているのがキッチンと収納が一体型のシステムキッチン。主流は4タイプ。「I型、L型、U型、アイランド型」に分類するのが一般的です。
- I型・・・最も一般的なキッチン、動線はシンプルだが調理スペースは少ない
- L型・・・効率的な調理が可能で、少ない動きで作業ができる、冷蔵庫の設置方法に工夫が必要な場合も
- U型・・・広い調理スペースとなるが、キッチンスペースも広さが必要、冷蔵庫の設置方法に工夫が必要
- アイランド型・・・設備の一部を島(アイランド)として独立させ、最も豪華で使いが手も良いが、広いキッチンスペースが必要
リフォームにおいては、キッチンスタイルの型を変更する場合、レイアウトと動線が変わるという点が出てきます。同じ大きさ、同じ型であれば問題ありませんが、使い易さを考慮して新しい型を取り入れる場合は、この点に気をつけなければなりません。
キッチンには多様なグレードがあり価格帯も様々ですが、レイアウトを変更することで費用が大きく増えてしまう場合もあるため、スペースの広さや位置関係、ダイニングへの動線など、設計段階からよく検討しておくことをオススメします。
また、キッチンリフォームで多いのがキッチンの高さを変えるというのも使い勝手を大きく向上させます。昔ながらの低いキッチンで腰が痛い・・など、自分の身長に合わない場合はキッチンの高さを変えることで解決することができるため、キッチン選びの際は使い心地をしっかりと体感してから選びましょう。
キッチンの最適な高さは、使う人の身長を2で割り2.5cmを足した数字が良いとされています。
キッチンの高さ:計算式
キッチン高 = 身長 ÷ 2 + 2.5cm
- 155cmの人・・・80cm
- 160cmの人・・・82.5cm
- 165cmの人・・・85cm
- 170cmの人・・・87.5cm
- 175cmの人・・・90cm
ただし、キッチンの高さはJIS規格で80cm、85cm、90cm、95cmの4種類と決められているので、これ以外のサイズを必要とする場合は特別仕様にオーダーすることになります。
※ JIS規格とは日本の工業製品に関する規格や測定法などが定められた日本の国家規格のことです。
システムキッチンはその名の通り、「システム」というだけあって必要な設備がすでに完備されています。しかし冷蔵庫のサイズ、電子レンジ、オーブン、ポッドなどの家電や、ゴミ箱の設置場所などのレイアウトも総合的に考えなくてはなりません。
設計次第で使い勝手が大きく変わるので、できるだけ多くのプランを集めて検討しておくと良いでしょう。
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浴室/相場:70〜200万円
お風呂はユニットバス全体の交換か、在来工法で木組みから作る方法があります。今ではリフォームに関わらず、多くの方がユニットバスを採用しており、費用はサイズとグレード、さらにオプション(TV付き、シャワーヘッドなど)をどれだけ追加するかによって相場は変化します。
ユニットバスの代表的なサイズは以下の通り。
1217サイズ | 0.75坪 | 1200×1700(mm) |
1616サイズ | 1.0坪 | 1600×1600(mm) |
1620サイズ | 1.25坪 | 1600×2000(mm) |
1818サイズ | 1.5坪 | 1800×1800(mm) |
リフォームの場合、今の浴室サイズに合わせてユニットバスを入れるのが一般的ですが、より大きなお風呂にしたい場合は柱などの取り壊しや在来工法でできるだけ大きな浴槽を作るなどの工夫が必要になり、それに伴い費用も増加します。
また、高齢者が使う場合は、浴室の出入り口の段差をなくして広い間口にすると使い勝手が良く、寒い時期は温度差から心臓に大きな負担がかかるため、浴室を暖かくすることができる暖房機能などの取り入れを検討すると良いでしょう。
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洗面/相場:10〜80万円
主に浴室のリフォームに合わせて一緒に検討されるのが洗面所のリフォーム。洗面台の交換と同時に脱衣所全体をリフォームする方が多いです。
洗面化粧台は鏡と収納がセットで、LEDライトとコンセントが付属しているものが一般的ですが、シンプルな洗面台を交換するだけなら10万円以下でも可能な場合もあります。
また「一面鏡+左右が棚」になったタイプはホコリが溜まりやすいですが、「三面鏡+左右が棚」になったタイプは閉じることができるので衛生的にもオススメ。女性に人気の三面鏡は是非とも取り入れたいところです。
素材は陶器や人工大理石が一般的でしたが、最近では有機ガラス系の素材を使った商品が数多く販売されています。これは素材自体の美しさに加えて継ぎ目のない作りと汚れ落ちも良いため、人気が高まっています。
トイレ/相場:10〜70万円
トイレの配管はそのままに、便器の交換を中心に壁紙などトイレ全体をリフォームする方が多いです。機能を重視して最新モデルを選ぶか、一般的なモデルを選ぶかで相場が大きく変化します。
また、タンクレスにするかしないかも重要なポイント。見た目の美しさに加え、タンクがない分だけ広いスペースを使えるのがメリットですが、手洗いカウンターを別に設ける必要があったりと費用が高額になってしまいます。また、災害時(断水)にトイレタンクの水を使うということも想定されてますが、水を直接的に調達するタンクレスは貯水ができないのでデメリットの一つと言えます。
どうしても費用が合わない場合は、タンクレスっぽく見えるトイレ(タンク部分を収納場所に隠す)も販売されているので合わせて検討してみると良いでしょう。
ポイント
便器と便座は一体型と分離型があり、一体型はデザイン性が高く手入れがしやすいというメリットがありますが、便座が破損した場合は丸ごと交換しなくならなりません。今では1階と2階それぞれにトイレを設置するのが一般的ですが、来客時でも使う1階は良いトイレ、2階のトイレは家族専用として低価格帯の商品を選ぶのも費用節約のポイントです。
どうしてもデザインを追求してしまうとデメリットが増えてしまうのがトイレですが、リフォーム後にどれだけの期間過ごす家なのかをよく考えてから選ぶと良いでしょう。
リフォームを考えるきっかけとタイミング
リフォームには家全体を修繕する大規模リフォームか、部分的に行う小規模リフォームの2種類がありますが、最大の目的は“快適な暮らしを実現する”ことです。
どのようなタイミングでリフォームを検討するのかについて見てみると、
- 家族構成の変化
- 設備の劣化によるグレードアップ
- 高齢者暮らしのサポート
- 光熱費削減のための省エネ
- 家を建て直すよりリフォームすると決めた
と、このような方が多いのが現実です。
修繕が必要な家をそのまま住み続けてしまうのは、自然災害の多い日本では危険が伴う場合があります。さらに、どうしても修繕が必要になった場合にさらに高額な工事が必要になってしまうケースが多いので、できることなら早めに検討しておくと良いでしょう。
リフォームは事前確認が大切
リフォームはプランニングを進めていくと同時に、“工事内容と予算をハッキリさせておく”ことが大切です。
工期、支払い方法、支払い期日、前金、保証期間など、プランニングと同時に必ず確認しておく必要があります。また、工事中はリフォーム内容によってはお風呂やトイレが使用できない日があったり、洗濯物が干せないなど生活に支障が出てくることもありますので、その点も担当者としっかりと確認をしておきましょう。
100万円以下のリフォームでも快適な暮らしができれば理想的
リフォームは家を建てた時の住宅会社に依頼したり、複数社の住宅会社から見積もりを取ることも可能です。気になる工務店に問い合わせてみるのも良いでしょう。
リフォームの最大の目的は“今よりも快適な暮らしをすること”です。何もかもを求めてしまうと費用が高額になってしまいますが、まずは快適な暮らしをするにはどれくらいの予算が必要なのかをしっかりと把握しておくことが大切です。
リフォーム内容によっては100万円以下で快適な暮らしを実現できている方も数多くいます。
住宅会社によってプランと見積もりは大きく異なるので、出来る限り様々なプランを取り寄せてから検討することをオススメしています。
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